大腸菌の「仲間」たち:善玉菌・悪玉菌・日和見菌の分類について知ろう

こんにちは、子育て中のママの皆さん。今回は、大腸菌についてお話ししましょう。大腸菌は「病原性大腸菌」と「非病原性大腸菌」の二つに分けられます。そして、この中で「病原性大腸菌」は食中毒などの健康被害を引き起こすことから、「悪玉菌」と分類されています。

一方で、非病原性大腸菌は毒素を作らないため、健康に害を及ぼすことはありません。ただし、非病原性大腸菌を「日和見菌」とする人もいれば、「悪玉菌」と考える人もいます。つまり、専門家によって見解が異なることがあるのです。

今回は、なぜ専門家の間で見解が分かれるのかについて、非病原性大腸菌の特徴を説明しながら解説していきます。また、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の分類が難しいケースについても理解していただければと思います。

非病原性大腸菌の特徴

非病原性大腸菌は、下痢や吐き気の原因となる毒素を作りません。そのため、非病原性大腸菌が私たちのお腹の中にいても、急性の食中毒症状を引き起こすことはありません。しかし、ここで大切なのは、毒素を作らないからといっても、体に良い「善玉菌」とは限らないということです。

非病原性大腸菌は、肌荒れや生活習慣病などの原因となる腐敗物質であるインドールやアミンを生成することがあります。つまり、急性の健康被害は起こりにくいものの、慢性的に体に悪影響を及ぼす可能性があるのです。そのため、「非病原性大腸菌=悪玉菌」と考える専門家もいます。

一方で、非病原性大腸菌はビタミンKやビタミンB6を生成することで、体に良い働きをすることもあります。要するに、善玉菌のような健康効果もあるのです。このように、非病原性大腸菌は悪玉菌と善玉菌の性質を併せ持っています。そのため、専門家によって非病原性大腸菌の分類が異なるのです。

驚かれるかもしれませんが、腸内細菌の中で大腸菌の割合は0.1%未満です。大腸菌と聞くと腸内細菌の大部分を占めているように思われますが、実際はかなり少数派なのです。

善玉菌・悪玉菌・日和見菌に分類する際の注意点

腸内細菌を善玉菌・悪玉菌・日和見菌の三つに分類する提案を行ったのは、東京大学名誉教授の光岡知足(ともたり)先生です。

この分類は腸内細菌をわかりやすく分けるためのもので、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の分類はあくまで大雑把なものであり、厳密なものではないことを理解してください。

光岡先生ご自身も、腸内細菌について以下のように述べています。

善と思えるものの中にも悪の要素があり、悪の中にも善の要素があります。たとえば、悪玉菌である大腸菌にもビタミンを合成したり、感染症を防御したりする働きがあります。この面から見れば、一概に悪玉と呼ぶことはできないでしょう。

このように、大腸菌を単純に「悪玉菌」と分類することは難しいとされています。善玉菌・悪玉菌・日和見菌の違いはあいまいであり、人によって異なる分類がなされることがあるのです。

まとめ

非病原性大腸菌は体に悪い物質を作ることもあれば、体に良い物質を作ることもあります。善玉菌・悪玉菌・日和見菌の分類はあくまで大雑把なものであり、厳密な分類方法ではありません。そのため、専門家によって異なる見解が存在することを覚えておきましょう。

今回のお話では、非病原性大腸菌の特徴について説明し、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の分類における注意点をお伝えしました。善玉菌・悪玉菌・日和見菌の違いを理解することは、腸活に関心を持つ皆さんにとって大切なことです。子どもたちの健康と幸せを考えながら、日々の食事や生活習慣に気を付けていきましょう。私たちのカフェでも、腸活に関する情報やサポートを提供しています。子どもたちの笑顔と健康を願っています。

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